先日は太陽電池の「ホットスポット」の現象についてお話ししました。
では、どうしてこのようなことが起きるのでしょうか?
それは太陽電池のモジュールの構造と関係があります。
太陽光で発電する部分は専門用語で「太陽電池モジュール」と呼ばれます。通常扱われるのはこの「モジュール」の単位です。(いわゆる太陽光発電システムのカタログに載っているものです)
家庭の屋根にこの状態ですえつけられるのですね。
このモジュールはメーカーや機種によってその大きさはさまざまですが、その中身をさらに見ていくと、さらに小さな「セル」という半導体によってつくられています。(写真参照)
セルは10㎝~15㎝程度の大きさで、これが何枚も直列(および並列)につながれてモジュールが出来上がっているのです。
このセルをつなげているのが電極で、発電された電気は集められてここを通って流れていきます。(セルの写真に見える2本の線がそうです)
さて、何らかの原因で(たとえば電極が細くなったりして)この電気が流れにくくなったらどうなるでしょうか?
今までスムーズに流れてきた電流があるところで流れが悪くなると詰まりを生じてそこが抵抗になってきます。電気が流れにくくなると電流は熱に変わって放射されます。だから詰りが生じたところは熱くなってそれが続くとやがて写真のように焼けてしまうのです。
まるで人間の体を流れる血管のようですね。血管も詰まると様々な病気を引き起こします。電気も全体がスムーズに流れていないといろいろな問題が発生するのです。